コンフィにした牛肉を現地で仕上げる「焼きコンビーフ」。
さらっとした油が特徴のオリーブ牛で作るとプレミアム感が一層増します。
アウトドアで肉を調理するのは中々にプレッシャーが高い。
上質の肉であればあるほど緊張感も高まる。
本日の肉は、特産のオリーブの搾り果実を飼料にしたえさを食べ、
クリアな脂を特徴とする香川県のオリーブ牛。環境保全のため、10年ほど前から
循環型の畜産の仕組みを小豆島内に作り、次代へ質の高い牛肉をつなぐ取り組みを続けている。
和知シェフが勧めてくれた新アウトドアグルメは、温かい『焼きコンビーフ』だ。
「1週間前から準備が必要ですが、低温の油で煮るコンフィなので、加熱そのものは失敗
しにくい。コンフィは自宅で仕込み、アウトドアの時、仕上げに焼き色だけ付ける、
という作り方だとプレッシャーは少し下がりませんか?」
肉は塩漬けで1週間。芯まで塩を浸透させてから、低温で2時間コンフィに。
サラダ油にオリーブ油を1割加えると、オリーブ牛の風味がさらに高まるそうだ。
オイルの中で冷ました肉をナイフでカットしてみると、中はほんのりピンクに。
「オリーブ牛はさしと赤身のバランスがいいので、この色になるんです。」
アウトドア当日は、仕込んだ肉を持ち込み、グリルバンで表面を焼き付ける。
「コンフィで肉の余分な水分はすでに外に出ているので、焼き色も付きやすく、
メイラード反応したところが味のアクセントになります。」
先に全部ほぐしてもいいが、塊りでボードに載せ、各自がほぐしながら
食べてもいい。手間が省け、特別感が増す。一石二鳥だ。
料理通信記事より